ドイツ、Blaupunkt社の小型フルレンジ・スピーカー・システム。1970年代の製品です。Blaupunkt社は、1930年代から、現在まで続いている音響機器メーカーで、テレフンケンやグルンディッヒ、イソフォンといったメーカーに比べて馴染みがないかもしれませんが、ポルシェやメルセデスなど高級車のオーディオを担当している老舗の一つです。このスピーカーは5年くらい前にドイツの方から手に入れたもので、角のアールとパンチ穴がディーター・ラムズのブラウンを彷彿させる美しいデザインが特徴だと思います。特に全面パネルのパンチ穴の精巧さ、繊細さはさすがドイツの技術という感じです。たまに木目調のものは見かけますが、白は汚れやすいせいか、ほとんど手に入らないと思います。ヨーロッパでダニッシュ（北欧調）デザインが流行したころのジャーマンデザインです。
縦置きと横置き、どちらも可能ですが、多少音の広がりが変わるようです。小さめなので、セカンドシステムやデスクトップ、（もちろんモノラル使用も）もしくは喫茶店のように高いところに置いて、BGM的な使用にピッタリです。音はドイツの楕円フルレンジの経験のある方ならだいたい想像できると思います。アナログっぽい音で、能率が高いので過大な入力をさければ、さまざまなアンプで使用できます。うちでは中華アンプと真空管のアンプで使っていましたが、どちらかというと音のはっきりした現代のアンプの方が合っているような気がしました（もちろん個人的な好みですが）過去に開けた形跡がないようで、箱を傷つけたくないのと、開けてユニットを見ると、中の詰め物の戻し方で音が変わってしまうと思ったので開けてませんが、音は問題なく出ていますので、ユニットに問題はないと思います（おそらくIsophonのOEMではないかと思います）。エンクロージャーは50年前のものとしてはとても